エクスチェンジスクエアが正式にオープン、有数の複合施設へ

24日、エクスチェンジスクエア(Exchange Square)が正式にオープンした。エクスチェンジスクエアとはプノンペンの中心地に位置する複合施設で、香港を拠点とする大手不動産会社のホンコンランド社(Hongkong Land)によって建設された。

エクスチェンジスクエアは26階建てで、117メートルの高さを誇る。この商業複合施設はショッピングモール兼オフィスタワーで、世界のどの機関にとっても身近な存在、例を挙げると世界銀行やユニセフのような役割を果たせることを願っている。

ホンコンランド社の最高経営責任者(CEO)のRobert Wong氏は「エクスチェンジスクエアがプノンペンで経済を発展させ、ますます投資を集めることになると期待している。ホンコンランド社はアジア国内に多く複合施設を所有しており、多大な成功を収めている。今回プノンペンにエクスチェンジスクエアを建設したのは、プノンペンの不動産市場に魅力を感じているからだ」と話した。

また、同氏は「エクスチェンジスクエアは商業的にも、またビジネスチャンスを求めている人々にも魅力的な施設となるだろう。エクスチェンジスクエアは世界標準の不動産であり、これがプノンペンに劇的な変化をもたらすことを切に願っている」と続けた。

カンボジア国土整備省のPen Sophal秘書官は「エクスチェンジスクエアのような施設があることはプノンペン不動産業界の信頼に繋がる。また、カンボジア政府が国民の生活を意識した方針を立てていることを表すことにもなるだろう」と語った。

同氏は「エクスチェンジスクエアは不動産業界の発展を象徴するだけでなく、もっと重要なことを示唆している。それはプノンペンにおけるイノベーション、安全性、文化的な発展、環境保護、美しさだ」と続けた。

国土整備省が発表したデータによれば、カンボジアにおける不動産業界の市場規模は、2016年から2017年に22%増加し、68億ドル(約7400億円)に到達したという。

日本政府、バス140台を寄贈、渋滞緩和に期待

日本政府はカンボジアに新車の中型バス140台を寄贈することを発表した。

プノンペン市役所の発表によれば、来月6月に日本から80台のバスがプノンペンに到着し、残り60台は二年以内にカンボジアに到着する予定だという。

バスの寄贈は日本とタイを拠点とするCherdChai社と日本の自動車メーカーISUZU(いすゞ自動車株式会社)の協力によって実現することができた。

プノンペン市役所の広報担当のMet Measpheakdey氏は「来月6月にバスが到着次第、すぐに運行できるように準備を進めていくつもりだ。現在、バスの運転手の募集をかけている最中だ」と話している。

同氏は「今回の日本からのバスの寄贈で、プノンペンの交通渋滞が緩和され、また貧困層の暮らしが便利になることを願っている。バスの導入で交通渋滞がさらに深刻化するという懸念の声も上がっているが、実際そんなことはない。バスに50人が乗車すれば、現在道路を走るバイクや車がその分減ることになり、バスの導入は交通渋滞の緩和に効果的だといえる」と続けた。

さらに、同氏は「バスの運賃は1回の乗車でわずか1550リエル(約40円)と非常に低価格だ。そのため、バスの導入により貧困層の移動手段も確保されることになる。また、学生や障害を持った人は無料で乗車でき、誰もが使いやすい交通手段になりうるだろう」と続けた。

プノンペンでは既に150台のバスが運行している。路線数は10本に上る。また、昨年には中国からも100台のバスが寄贈されている。

中国からバスが寄贈された当時、フン・セン首相は「2018年の2019年間は、工場で働く労働者はバスの運賃が無料になる」と発言している。

ANZグループ、日本企業Jトラスト株式会社へ株式を売却へ

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)グループは日本に本社を構えるJトラスト株式会社に株式を売却した。ANZグループは世界的に展開している大手銀行グループだ。今回の売却でJトラスト株式会社はカンボジアの合弁会社の株式の55%をシェアすることになる。

今回のANZグループによる株式売却の発表は、同グループがアジアに拠点を作ることに注力していることが背景にある。カンボジアの株式を他社に売却することでカンボジアでの投資額やパートナーシップを減らし、拠点の立ち上げに集中したい考えだ。

ANZグループのFarhan Faruqui代表は「我がグループにとって他社との差別化を図るためにも、アジア地域で存在感を示し続けていくことが重要だ。アジアでうまくいけばANZグループはアジア地域内で企業の取引や送金に貢献できる銀行になるだろう」と話した。

さらにFaruqui氏は「ANZ銀行グループ・ロイヤルグループが、13年間にわたって合弁でANZ Royal銀行を続けてきたことで同銀行は確固たる地位を築くことができ、双方のグループにとってプラスだった。ANZ Royal銀行はASEANの経済成長の鍵を握るカンボジアで事業を展開することに関しても前向きだ。」と語った。

RoyalグループはANZ Royal銀行の株式の45%を所有している。Royalグループは声明でANZグループの主導のもとで好成績を収めているANZ Royal銀行を称賛している。その上で、今回新たに加わるJトラスト株式会社を歓迎している。

Royalグループの所有者でカンボジア人のKith Meng氏は「カンボジア経済は今後も飛躍的な成長を遂げるだろう。今回新たに加わるJトラスト株式会社はすでに輝かしい実績があるため、今後はRoyalグループとともに成長著しいカンボジア経済に貢献できるだろう」と今後に期待を寄せている。

国道3号線が中国の支援で大規模改修へ、200億円以上を融資か

7日、プノンペンとシアヌークビル州の海岸などを結ぶ国道3号線の改修工事が、中国政府の支援のもと開始された。

今回のプロジェクトでは、プノンペンのChom Chao地区とカンポット州までの道が改修・拡張工事がされる予定だ。工事資金は2億ドル(約220億円)で、この資金は中国政府による貸付金だという。プロジェクトは完了まで約2年かかるとされている。

7日、フン・セン首相はプロジェクトの起工式で「国道3号線はカンボジアで最も重要な通りの一つとなるだろう。なかでも観光客や生産品の輸送業者は大きな恩恵を受けることになるにちがいない」と話した。

さらに首相は「国道3号線の改修・拡張は観光業界にとってだけでなく、生産品の輸送業者も大きな恩恵を受けることができるだろう。なぜならシアヌークビル州やカンポット州の深海から生産物をプノンペンまで輸送するのが非常に容易になるからだ」と続けた。

プノンペンで高架道路が新たに建設か

25日、Khoung Srengプノンペン知事は新たに2つの高架道路を建設するプロジェクトについて議論を重ねた。1つは空港近くのChoam Chao環状交差点(roundabout)に、もう一つはモニボン橋近くのKbal Thnal交差点に建設される予定だという。

同知事は市役所の役員たちと会合を開き、交通渋滞が頻発する交差点の状況を改善するために高架道路を建設することについて話したという。同知事は会合のなかで最短で建設プロジェクトを完了したい語っている。

Choam Chao環状交差点に建設される高架道路は、国道3号線と4号線をRussian BoulevardsとVeng Sreng Boulevardsまでを結ぶことになるという。

プノンペンでは新たなインフラ整備、その中でも交通インフラ整備プロジェクトが進んでいる。ここ数ヶ月の間に水上タクシーや、空港と市内を結ぶ鉄道が運行を開始するなどインフラ整備が整ってきている。

バタンバン州の鉄道拡張完了、バンコクやシェムリアップへの延長も

29日、バタンバン州とバンテイメンチェイ州間の鉄道が運行を開始した。今回の鉄道運行開始では既存の線路が改修・拡張され、鉄道のスピード制限を設けられた。

Sun Chanthol運輸大臣は「新しい鉄道はバンテイメンチェイ州の州都シソポンからバタンバンまでは約65キロの距離を約2時間半運行する。7月末までは無料で乗車可能だ」と話す。

拡張される前の鉄道は4月4日に、ポイペト市とシソポン市の間48キロの距離で運行を開始した。

Sun Chanthol運輸大臣はまた「新たに鉄道が開始したことで車の運転手には注意してもらわなくてはならない。既に車と鉄道の衝突事故が3件発生しているため、鉄道が優先だということを運転手には認識してもらいたい。鉄道は車と違い、すぐに止まることのできるブレーキの機能を持っていないのだ」と続けた。

公共事業運輸省は5月29日にバタンバン州からポーサット州までの107キロの距離、その後ポーサット州からコンポンスプー州までの134キロの距離の鉄道建設を計画しているという。

今回のポイペト市とシソポン市までの新たな鉄道建設では7,600万ドル(約83億円)が投資された。そのうち1300万ドル(14億円)はアジア開発銀行が、残りの金額は政府が投資したという。

タイの首都バンコクとプノンペン間の鉄道建設も計画されている。現在話し合いがおこなわれている段階で、完成時期はまだ未定だという。

Sun Chanthol運輸大臣はさらに、プノンペンからシェムリアップ州まで、シェムリアップ州からバベットまでの鉄道建設の計画も明らかにした。現在調査がおこなわれているという。