プノンペンでリング状道路建設へ、国道繋げ渋滞緩和へ

中国政府がカンボジアに2億5900万ドル(約275億円)を融資し、プノンペンで3番目のリング状の道路を建設することが発表された。

カンボジア財政省によると、先週、カンボジア政府は中国政府と覚書を締結したという。

新たに建設されるプノンペンで3番目のリング状道路は4車線あり、道路の幅は25メートルだ。工事は上海の建設会社によって行われる予定だ。今回の建設工事はカンボジアと中国両国の包括的なプロジェクトとなる。

カンボジア財政省は声明で、リング状道路は国道1、2、3、5、21号線を結ぶことになると述べた。同省によると、リング状道路の建設により交通渋滞の緩和とそれに伴う各産業の成長が期待されているという。

現在、プノンペンで2番目のリング状道路は建設工事中だ。

カンボジア航空が国内線就航、今年末には日本への直行便も

10日、カンボジア航空(Cambodia Airways)のカンボジア国内線が就航した。同航空初の国内線はKR801便で午前9時50分にプノンペン国際空港を出発し、シェムリアップ国際空港に10時35分に到着した。乗客は145人だったという。

カンボジア航空のマーケティングマネージャーであるSok Ravy氏は、プノンペン・シェムリアップ間とプノンペン・シアヌークビル間は毎日運行し、シェムリアップ・マカオ間とプノンペン・マカオ間、またシアヌークビル・マカオ間は1週間に4本運行すると語った。

同航空の初の国際線は7月21日に就航予定だという。

Ravy氏は7月末にシェムリアップと台湾を結ぶ直行便が就航予定だと述べた。

同氏は競合の航空会社が多いことを認めた上で航空業界には成長の余地が大いにあると語った。観光業界が活発化してきていることが背景にあるという。

同氏は「我々はカンボジアの観光業界が今後も成長することを期待している。観光業界が成長を続ければ質の高い航空便の需要が高まる。我々は質の高い航空機や長年の経験があるパイロット、訓練された客室乗務員など用意が整っている。そのため我々は今回の就航で成功できると信じている」と述べた。

カンボジア航空はPrince International Airlines Companyの投資で設立された。2017年7月6日にプノンペンで航空運送事業許可を得た。

カンボジア航空は2億ドル(約220億円)の投資を受け2機の「A319」が運行を開始した。また別の新たな「A320」は今年末に運航開始する予定だという。

Ravy氏は2020年までに計20の航空機を運航させる予定だと話している。新たに就航される予定の航空機は日本や韓国、その他ASEAN諸国を含むアジア諸国、ヨーロッパまで運航するという。

新たな航空会社がカンボジアの航空業界に参入したことで、カンボジアの空の広さの限界も関係して、合計44の空路を運航する同業者間の競争が激化することが予想されている。

カンボジア航空のChloe Lapeyre代表は、カンボジアは観光業界が活発化していくことが予想されているため非常に魅力的な市場だと述べた。

同代表はプノンペンにおいて合計70から90の航空機が毎日飛行しており、航空機の数は毎年30%増加していると語った。

ジェトロと商業大臣が会談、日本の投資促進で貿易赤字打開へ

カンボジア商業省は日本の支援を受けカンボジア国内の製品を日本製品の高品質に近づけたい考えを示した。

4日、カンボジアのPan Sorasak商業大臣はジェトロ(Jetro=Japan External Trade Organisation)のミヤオマサヒロ代表と会談した。会談の中で、同大臣は日本にカンボジア国内の地方製品の質を向上させ、将来的には日本に輸出できるように手助けをしてほしいと要請した。

カンボジア王国は日本の投資家と国内中小企業との提携を必要としている。そして、国内製品の品質が向上しイオンモールや海外での販売ができることを望んでいる。商業省は引き続き日本の投資家の活動を促進するために働きかけを行うつもりだ」と述べた。

同大臣の声明に対し、ジェトロのミヤオ氏はカンボジア国内にある中小企業への日本企業による投資促進の約束を表明した。

ジェトロの報告によると、2018年第1四半期におけるカンボジアの日本への輸出額は3億9千万ドル(約430億円)に上る。前年の同期間と比較すると15%輸出額は増加している。一方、日本のカンボジアから輸入額は1.7%減少し、8千700万ドル(約9億円)だった。カンボジアは日本との貿易で赤字となっている。

カンボジア開発評議会(CDC=Council for the Development of Cambodia)の報告によると、2017年、カンボジア国内で計130の銀行、農業、サービス業、インフラ整備に対して日本は投資をおこなっている。投資額は合計16億ドル(176億円)となっている。