世界銀行、カンボジアへ5億4000万ドルの資金援助を決定

世界銀行(World Bank)はカンボジアに対し、政府が行っている産業政策やその他の社会経済的プロジェクトの実施を支援することを決定した。
2018年から2021年までに5億4000万ドルの支援が行われる予定だ。

火曜日に行われた財務省の発表によると、カンボジア部門担当として新たに任命された世界銀行のエレン・ゴールドスタイン代表と、オーン・ポーンモニロット財務大臣との会合で、今回の同意に至ったとのことだ。

「近年、カンボジアは東アジアで最も速い経済成長を見せている。世界銀行はパートナーシップ戦略を通じて、貧困層をサポートし、包括的な成長を引き続き支援する。」とゴールドステイン氏は述べた。

「2018年から2021年までに行われる5億4000万ドルの資金援助は、世界銀行が政府と協力し、カンボジアの経済開発や、その他社会開発プロジェクトを促進するために使用される。」と付け加えた。

さらに、同氏は「政府の戦略的開発計画と、2015〜2025年にかけて行われる産業政策に従って、資金援助が行われる。」と述べた。

現時点で、世界銀行はカンボジアで行われている12のプロジェクトを支援するため既に2億4300万ドルを援助している。

カンボジア政府の2015~2025年産業政策は、2025年までにカンボジアの産業を労働集約型から技術駆動型に、変革・進化させていくものである。

IDP(カンボジア産業政策2015-2025)はまた、地域および世界規模のバリューチェーンへの統合を通じて、製造業および農産加工品の発展を促進する。

ポーンモニロット氏は、「この資金援助は、カンボジアの発展に多大な貢献を果たし、成長と貧困削減を促進するためのプロジェクトを実行するのにも役立つ。」と述べた。

さらに、「カンボジアへの資金調達の増加は、世界銀行によるカンボジアへの強い信頼とカンボジアの経済発展に対する大きな貢献を反映している。」と語った。

4月に世界銀行より発表された、”Cambodia Economic Update” では、アパレル業、建設業、サービス業分野の発展により、今後数年間にわたってカンボジアの貧困率は減少すると予測している。

「主に郊外で、一次産業に依存していない地域は、今後数年間カンボジアにおける貧困削減と繁栄をもたらす重要な基盤となるだろう。」

世界銀行は、今年のカンボジアの経済成長率は約6.9%と予測しており、貧困率は2007年の47.8%から2014年には13.5%に低下した。

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プノンペン 国道4号線 PPSEZ付近の不動産価値上昇

国道4号線に沿って357ヘクタールの土地を管理し、90以上の国際企業を擁するプノンペン特別経済区(PPSEZ)は、製造業にとって戦略的な場所だ。

プノンペンの国際空港から8キロメートル、プノンペンの市内中心部からは18キロメートル、河川港であるプノンペン港に簡単にアクセス可能であり、さらに国道に沿ってわずか3時間でシアヌークビルの深海港に到着することができる。

シンガポールの開発者であるCOREプロパティマネージメントのダイレクター、モーガン・リー氏は、「PPSEZ外にある中小規模の製造業の企業は、PPSEZ内の割り当てを占有するのに十分なスペースを必要としない場合も多い」と語る。

これらの投資家は、PPSEZに引き付けられている予備労働力の増加から利益を得ることができるうえに、シアヌークビル港とプノンペン中心部に同じ物流でアクセスすることが可能だが、付加価値税の免税など経済特区の入居企業のように優遇措置を享受できない。

リー氏は、「PPSEZに入居できない中小企業は、周辺でそれほど品質が高くない工場を購入、賃貸、また建設しており、既存の建物や店舗を改造して製造作業を開始したりしているが、この地域の土地評価価格は、PPSEZの占有率と同様に、年々着実に増加している」と付け加えた。国道4号線に沿って工場開発と住宅開発が相乗して進んでおり、最近は周辺の地価も上昇しているため、PPSEZの周辺に工場などを建設することも容易ではない。

2012年11月の地元のメディア報道によると、国道4号線に沿って、チャオンチャオ地区のサークルガーデンから有料道路の橋まで、土地は1平方メートル当たり30~100ドルの廉価で販売されていた。有料の橋を越えると、価格は1平方メートルにつきわずか15~25ドルで、市街からさらに離れると、1平方メートルあたり5~10ドルであった。

しかし、2016年10月のVトラストの評価報告書によると、同じくサークルガーデンから西側の線路まで続く3.43キロメートルの長さの土地は1平方メートルあたり270~1450ドルで売られている。

このような状況の中で、CORE社は、カンボジアの製造業への参入を検討している中小企業のために、PPSEZ施設内の国道4号線に沿って統合されたビジネス・ハブを立ち上げ、40のオフィスユニット、10の店舗、3階建てのテラス工場を14棟設け、手頃な価格で提供する予定だ。完成は2018年7月から9月の予定。

みずほ銀行、プノンペン支店を開設

日本最大の銀行のひとつであるみずほ銀行が、カンボジアで最初の支店をプノンペンに開設した。

銀行支店長である福井武氏は、カンボジアの投資家や起業家に資金を提供する予定だと述べた。

「支店は4月19日に開設され、カンボジア国内で資金提供を行っていく。」と福井氏は語った。

「国内の個人や中小企業にとっての資金調達は可能だが、巨大な企業家や大手企業のための資金貸し出し機関は不足している。」

「その点みずほ銀行はその欠陥を補うことができる。」と付け加えた。

福井氏は、カンボジアは接続サービスと輸送機関がASEANの他の加盟国と同じように重要であるとコメントした。

「カンボジアが戦略的立場を担っているため、我々はここにいる。」と述べ、カンボジアでの支店開設は、日本の投資家を引き付けるためでもあると付け加えた。

日本の航空会社ANAによる両国間の直行便は、日本人の中でも特にビジネスマンの増加に繋がった。

福井氏は、日本の投資家を誘致するため、ビジネスマッチングに関する一連のセミナーを行う予定だと述べた。

同銀行は2月、カンボジア国立銀行から許可書を受け取った。

カンボジア国立銀行(NBC)のチアシーリー局長は、「みずほ銀行は、日本のビジネスマンを誘致する上で重要な役割を果たすだろう。」とコメントした。

「みずほは今後数年間、日本の投資家を招致するだろう。」と同氏は述べる。

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カンボジア】サタパナ銀行 新本店ビル起工式を開催ー2020年完成予定

2017年6月15日、株式会社マルハンのグループ会社で、 カンボジアで金融事業を展開するサタパナ銀行(SATHAPANA Bank Plc.)は2020年を目処にプノンペン(カンボジア)の中心部に地下5階 地上22階建ての新本店ビルを建設する。

この新本店ビル建設プロジェクトはマルハンの資本によって進められており起工式が行われた。式典には、サタパナ銀行幹部をはじめ、カンボジア国土管理都市計画建設省ペン・ソパール長官、カンボジア国立銀行 アドバイザー キム・バダ閣下らも臨席し、建設工事の安全祈願が行われた。

新本店ビルは王宮や独立記念塔にほど近い、ノロドム通り沿い(172通り・174通りの角)に建設され、地下5階 地上22階建てとなる予定。 サタパナ銀行の韓昌祐代表取締役は、このプロジェクトが予てからの「夢」だったと述べており、「今年60周年を迎えたマルハンのように、カンボジアという国、そしてここに住む人々も様々な困難をハングリー精神とチャレンジ精神で乗り越え、成長することが出来ると信じています。カンボジアでの金融事業はその一助であり、この国をより良くするという私たちのコミットメントの象徴が新本店ビルの建設です」と新本店ビル建設への想いを語った。

これに対し、国土管理都市計画建設省ペン・ソパール長官は「プノンペン市内にこのようなモダンなビルを建設するという 新本店ビルのプロジェクトを高く評価しています。 プノンペンの都市化に寄与し、カンボジアの経済成長、 雇用の拡大、 企業倫理、 業務効率になどカンボジアの経済成長おいて実りあるものになると信じています。カンボジア政府はマルハンのようなパートナーと友好を結び、協力し合えることを大変ありがたく思います」と述べ、本プロジェクトの正式な許可を宣言した。

カンボジア、今年度も安定した経済成長を記録

ASEAN+3マクロ経済研究室(AMRO)は、カンボジアの経済成長は今年も安定しており、世界的な燃料価格と食糧価格の上昇に伴いインフレがやや上昇するとの見通しを示した。

「カンボジア経済は2017年に6.9%と急激に伸び、インフレ率は4%になる見通しである。」と、AMROの専門家であるホン・スンヒョン氏は報道機関に向け発表した。

「衣料品、建設、観光の分野で持続的な成長が見られたにもかかわらず、人件費の上昇と不動産の継続的な調整はこれらの成長に逆行する形となっている。」と同氏は述べた。

この発表は6月のAMROの年次協議の後に行われた。

地域政策研究会は経済財務省とカンボジア国立銀行を訪問し、短期的な成長の見通し、財務の安定性、政策の発展、産業の多様化促進に関しての調査を行うという。

同報告で、AMROはカンボジア政府が継続的な労働コストの上昇による悪影響を緩和するために、労働者の質の向上、貿易円滑化を行い、さらに物流費用と電気代を削減することを勧告した。

「製造業が多様化の兆しを見せ始めたことで、長期的で持続的な成長には強力な経済基盤が不可欠である。」と述べた。

カンボジアの金融政策は高いドル化に制約される部分が多く、カンボジア国立銀行は、銀行のストレステストや、相互接続性を高め金融安定を強化するためのリスク管理戦略を採用すべきであると付け加えた。

インフラ面では、AMROは国家予算を調整して設備投資を増やすべきだと述べた。

「人件費が上昇し、インフラギャップが比較的大きい状況にあることから、生産性を高め成長を支えるためには、インフラ投資と構造改革への財政政策をより考える必要がある。」と語った。

AMROは、カンボジアの赤字減少のため税金回収を強化したことや、経済成長のため短期的に借り入れを継続し、財政的スペースを構築するなどした政府の賢明な戦略を賞賛した。

しかし、中期的に見て、政府は国内資本市場の支援や民間部門との協力関係を強化するなどし、資金調達のための資金源を確保すべきである、という報告書を提出した。

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